こんにちは。先日小海線に乗りたいとふと思い立ち、乗りに行ってきました。野辺山駅まで乗ったことはあるのですが、今回は佐久平駅まで乗りに行こうと思います。
高尾駅からのスタートです。乗る電車は10:40発普通小淵沢行き。先行の中央特快が発車してから折り返しで入線してきたのですが、果たして、クロスが来るか、ロングが来るか……
実は中央本線で運用されている211系と呼ばれる車両はクロスシートで運用されるものとロングシートで運用されるものがあるのですが、完全にどちらが来るかは運任せになります。クロスシートの方が景色が見やすいので、出来ればクロスシート車が来てほしいのですが……
結論から言うと、ロングシート車が来てしまいました。少し残念です……ですが気を取り直してロングシートの隅っこに陣取り、小淵沢駅へと向かいます。
途中甲府駅で何分か停車したため、休憩がてら駅名標をパチリ。中央本線、景色が綺麗でした。
甲府を出ても素晴らしい景色はまだまだ続きます。
冠雪した南アルプスの山々
雪を纏った八ヶ岳
景色に見惚れているうちに、電車はあっという間に小淵沢駅へと到着。
JR中央本線のほかに当駅からJR小海線が八ヶ岳山麓の高原を抜けて小諸駅へと伸びています。
ちょうどお昼時でお腹が空いてきました。乗換時間に余裕があるので改札を一旦出て駅そば 丸政さんに立ち寄り、名物の山賊そばをいただきました。
鶏肉がジューシーでとても美味しかったです。
お蕎麦の出汁をかけて食べるとさらに美味しくなります……!
さて、山賊そばを食した後はお目当ての小海線に乗ります。
5番線にはこれから乗る列車が発車を待っていました。JR東日本の気動車キハ110系です。ディーゼルエンジンで走る列車で、とても趣があります。
この列車に乗って佐久平駅へと向かいます。
ちなみに、小海線にはこの車両以外にも世界初のハイブリッド鉄道車両であるキハE200系が走っていますが、そちらは3両しか製造されなかったため見かけるのが珍しい希少種になっています。乗れるといいことがあるかもしれませんね。
小海線は八ヶ岳高原線の愛称の通り、小淵沢駅を出るとわずか30分ほどの間に標高を500mほど上げていきます。そして途中標高1375mのJR最高地点を抜けると野辺山駅に停車するのですが、この野辺山駅もJRで最も標高が高い駅(1345m)となっています。
列車は小淵沢駅を出発しました。
駅を出てすぐ右に大きく舵を切って中央本線とお別れすると、そのまま最高地点へ向けてぐんぐん高度を上げていきます。終始力行しっぱなしで、力強いエンジンの唸りが車内に響き渡ります。
途中このように滝が見られる場所もありました。
清里駅へ到着。列車交換のためしばし停車します。次が野辺山駅ですが、この時点で標高はまだ1274m。途中のJR最高地点まであと101mも登ります。
そして列車はラストスパート、しばらくするとエンジンの唸りがぱっと止みました。
視界も開け、左側に雄大な八ヶ岳が見えてきます。ついに野辺山高原へと到着です。列車はJR最高地点を通過し、野辺山駅へと到着します。
JR線最高地点と書かれています。
しかしまだまだ旅は続きます。佐久平駅まであと1時間20分ほど乗ります。
野辺山駅を出ると(厳密にはJR最高地点を過ぎたあたりからですが……)今度は標高を下げていきます。高原の景色はそろそろ終わり、また山林の中を走るようになります。そして次に見えてくるのは……
こちらの川、なんと、あの信濃川の上流部になります。
小海線は信濃川の長野県での呼び名である千曲川に沿って走っていきます。このあたりではまだ河口付近で見られるような川幅はありませんが、それでもこの川が多くの流れを集めて最終的にあれほどの大河へ成長していくと思うと感慨深いものがあります。
未来の信濃川を眺めつつ車窓を楽しんでいると、佐久海ノ口駅へ到着。駅近くに南牧村役場がありました。
小海線はこの辺りからやたらと海や湖など、水に関わる駅名が多くなってきます。例を挙げると、
信濃川上駅(川)
佐久海ノ口駅(海)
海尻駅(海)
松原湖駅(湖)
小海駅(海)
馬流駅(流)
海瀬駅(海)
青沼駅(沼)
と8つも出てきます。
海に遠いところを走っているのですが、どうしてなのでしょうか。不思議ですね。
佐久海ノ口駅を出てしばらくして見えた千曲川です。この辺りの千曲川は護岸工事のようなものがなされている箇所がありました。
なおも列車に乗り続けていると視界が開け、佐久市街地が見えてきました。
山頂は雲に覆われてしまっていたのですが、雪を被った浅間山を望むことができました。
佐久市街地ではかなりの乗降があり、地域の人の生活の足として利用されている路線であることが分かります。特に中込駅、岩村田駅でかなり乗客の入れ替わりがあった印象ですね。
岩村田駅を出ると高架橋を駆け上がり、佐久平駅へ到着です。小諸駅まで行きたかったのですが新幹線に乗って帰らなければいけなかったため、今回はここで下車しました。
佐久平駅は新幹線ホームの上部に在来線ホームがあるという全国的にも珍しい駅です。この写真の上側がJR小海線のホーム、下側が北陸新幹線のホームとなっています。
もう少し駅をよく見て回りたかったのですが、新幹線との接続時間が11分しかなかったので早々に新幹線ホームへと向かいます。
そして、やって来たあさま622号に乗って帰宅しました。
やっぱり新幹線は速いですね……!
さて、今回の旅では小海線に乗ることができました。急坂を登ったり高原を疾走したり、はたまた川沿いを走るなど様々な一面を持った路線でした。今度乗る時はぜひ小諸まで全線乗り通してみたいです。中央本線は絶景が続き、いつ乗っても楽しい路線だと改めて実感することが出来ました。それでは……!